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ダンパーを閉じて主燃焼が始まると、美しく揺らめきだす炎。炊き方にもよるが、慣れれば30分あれば主燃焼に達するだろう。
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着火のためのセット。左より着火剤、細薪、中薪。もちろん着火には木っ端を使っても問題ない。主燃焼には太薪を使用する。FA265は最大55cmの薪を入れることができる。
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このようにゆとりを持った薪のレイアウトであれば一次燃焼室内もすぐに温度があがりやすい。プローブ温度計で250℃程度になったらダンパーを閉める。 |
前面扉を開けて細薪、中薪を井桁に組む。インディアンティピー様に組んでも良い。着火剤や木っ端は中央に置く。ダンパーを開き、一次燃焼空気取り入れ口も全開にしておこう。
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中薪に完全に火が燃え移ったらいったんダンパーを開けてサイドローディングドアから太薪を投入する。一次燃焼室内の空気がスムーズに流れるように2〜3本程度に抑えよう。
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乾燥している薪ならばこのように簡単に中薪にまで着火する。着火したら前面扉を閉めるのだが、まだ完全に燃え移ったわけではないので、火勢が弱くなりそうなら前面扉を少しだけ開けると火の勢いが戻る。
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コンベクションヒーターの着火方法はいたってノーマルである。どの薪ストーブにもいえることだが、その着火方法は一つではない。今回はダッチウエストジャパンの沢渡氏の方法をご紹介しよう。沢渡氏はご自宅にエンライトミディアムをお持ちで、自ら薪ストーブライフを楽しみつつも自社製品をモニタリングしている。 ご自宅では針葉樹も抵抗なく燃やされるとのことだが、コンベクションヒーターは触媒機であることもあり、ナラ薪を中心に燃やすことにした。ちなみに乾燥さえしていれば針葉樹であろうとも問題なく燃やすことができるが、油脂成分が残っていると予想以上の温度となり鋳物や触媒に悪い影響を与える。 さて、用意するものは非常にオーソドックスで、着火剤、細薪、中薪、そして太薪である。細薪、中薪を井桁に組んで、その隙間に着火剤を置いて、それに着火する。着火剤は非常に高温でしかも以外に長時間燃えるため、直接本体に炎が及ばないように、薪で囲むようにして着火すると良いだろう。 あらかじめダンパーと一次燃焼空気口は開けておき、全面扉を開け、乾燥した細薪・中薪と着火剤で火を付けると、間もなく薪に燃え移る。前面扉を閉めてしっかり燃えさかるまで待つ。20分ほどで主燃焼となるから、太薪を2本ほどサイドローディングドアから投入する。プローブ温度計が250℃を指すか、薪へ全体に火が乗り移ったらダンパーを閉めて巡航運転に移る。FA265は55cmの長さの薪まで入るが、あまりつめすぎないように、ある程度隙間を作りながら火を作っていくと良いだろう。 ガラス窓の下からバッフルを覗くと、真っ赤に燃えた触媒を垣間見ることができる。ダンパーを開けていた時にはさすがに出ていた白い煙が、この段階ではほぼ無色透明になっていた。 コンベクションヒーターは、着火作業さえもユーザーフレンドリーに設計されており、創始者ブルース・マッキーニにスピリットを随所に感じることができる。 ☆ 環境の世紀と呼ばれる21世紀を見据えたブルース・マッキーニは、第一号のコンベクションヒーターの発売からわずか5年後、突然バーモントキャスティング社に会社を売却すると同時に引退した。 |